錦鯉の質

まず質が良いということはどういうことでしょうか?

質とは錦鯉の体表に表れてる色彩のクオリティや潜在的な力のことです。立て鯉として質が良いというのは、その鯉が将来どうなってほしいのかということで見立て方が様々に異なります。「とにかく大きくなって欲しい」、「80cm以上で品評会に使いたい」、「50cmまでで品評会に使いたい」、「とにかく長持ちしてほしい」など・・・。

まずは質の基本的な見方についてご説明させていただきたいと思います。御三家の質を見立てる時、最も分かり易いのは緋盤(赤模様)の質ですが、初心者にとっては大変分かりにくい部分でもあります。緋盤は基本的に赤色ですが、赤にも様々な色合いがあります。明るい赤や朱色・黄色ッぽい緋盤、真紅やピンク紅、その他色々。色合いと質は本質は異なりますが大きな関係があります。質について錦鯉のビギナーが分かりにくい・判断がつきにくい部分に「紅(緋質)の柔らかさ」があげられます。「紅(緋質)の柔らかさ」が分かると御三家の見立てにおいて大変有利になります。

紅が硬い→緋盤が仕上がりやすいが、崩れ易い。

例として、紅の硬い鯉を立てる(野池立て)と緋盤が崩れる・飛ぶなどになりやすい。紅の硬い鯉は大きく育てると崩れ易い個体が多いので、小さい部で仕上げる方が楽しめます。紅が硬いほうが仕上がりも早く、品評会に合わせてコントロールし易いので、紅の硬さを熟知してくるとサイズに合わせて個体の大きさや仕上げの調節をすることで、品評会で楽しめる鯉を育成できます。

緋質が柔らかい→緋盤は崩れにくいが、仕上がりにくい。

例として、緋盤の柔らかい鯉を立てる(野池立て)と崩れにくく、緋盤がくずれる・飛ぶなどの状態になりにくい。反面、仕上がりにくい。個体自信の成熟する時期が来ないと仕上がらない。

※一生仕上がらない個体もいます。黄色の色素が多い紅の方が柔らかい率が格段に高い。

※赤の色素よりも黄色の色素の方が紅の粒子が細かい。かなり良質になるとツヤ(光沢)があります。

紅の中でも最高に美しい色合い(好みはありますが赤色でも明るいピンク紅を持ち、更にツヤ(光沢)が載った錦鯉は大変希少価値が高く、最高の美しさを持ちます。

ツヤ(光沢)について

よくツヤと照りを混同してしまい易いので、ここではツヤは光沢のこと・照りは鯉の健康状態からくる照り焼きのような油が乗ったような状態(表現が乏しくすみません。)を指します。ツヤ(光沢)は遺伝的に受け継がれますので、優秀な系統鯉で生産され、目利きの生産者が選別を行なわないとツヤ(光沢)を持った錦鯉はなかなか残りません。ツヤ(光沢)のある質は緋質として大変重く、模様になりにくい大きな欠点があります。また、目利きになると10センチ未満の当歳であってもツヤの有無なども判断できますので、有名な生産者ほどその見立てがかなり正確にできています。御三家の中では紅白・大正三色ではツヤ(光沢)の載った錦鯉が品評会でも良く見かけますが、種類的に不安定な昭和三色ではまだまだ少ないように思います。ツヤ(光沢)の載っている鯉を見れるようになるにはまず漠然とでもイメージを掴んでおく必要があります。言葉で説明することは非常に難しいですが、ご参考にしていただけましたら幸いです。

ツヤ(光沢)のある紅の特徴

  • 泳いでいると光沢が見える(そのままですが。)
  • 泳いでいると水をはじいているように感じる
  • 泳いでいると少し暗い色合いに見える(池からあげると大変綺麗)
  • 鱗目が見えにくい
  • 紅の際に丸みがあり、少し盛り上がっているようにも見える
  • つるっとした感じがする
  • ツヤがある鯉はツヤがない鯉に比べて重量がありそうに感じる

ツヤ(光沢)のある鯉は基本的に泳いでいる時の方が分かり易い。ツヤ(光沢)のある鯉は紅が非常に柔らかいですので、ツヤを見れるようになると様々な紅質のタイプであっても紅の硬さや柔らかさを見れるようになっていくことができるようになっていきます。

質の悪い鯉とは

質が悪い鯉とは美しくも無く、立てても良くならず、仕上げても良くならない鯉です。(当たり前ですが)錦鯉の目利きが見立てをする時、その鯉が将来どのサイズになると華が咲くのかを予想し、体型・質・模様を総合的に判断します。その際に将来華が咲く可能性がほとんどない錦鯉は見立てから外されていきます。

2紅が硬すぎる鯉

※立て鯉には向かないので、仕上げて見たほうが良いと思います。

下記に当てはまる時は仕上げにも向かないケースがあります。

  • 紅の縁がばらばらしている
  • 紅に緋ムラがある鯉
  • 紅の前差しにムラがある。

質の良い鯉とは

質の良い鯉とは、美しい・または将来美しくなる鯉になります。美しい錦鯉と言っても個体が最も美しくなる時期を見極めることが重要ですので、どんなに良質な鯉でも立て方や育成方法を間違えてしまうとその個体は一生華を咲かせることなく終わってしまいます。

品評会の小さい部で上位を狙っている人から見れば、質は硬めの仕上がり易い方が質が良いと判断できます。反対に大きくしてから良い鯉にしたいと考えたときは、硬い紅ではすぐに崩れてしまいますので、柔らかい紅の方が良質と判断できます。

基本的に紅は柔らかくツヤ(光沢)を持ち、美しくなる可能性を秘めた質を良質としていますが、錦鯉を楽しむ人のそれぞれの目標によってその人なりの見立てをした方が良いのではないでしょうか。

ツヤ(光沢)の美しさとは異なりますが、鮮烈な印象を与える色彩・質を持った御三家も大変良質です。ツヤ(光沢)のある錦鯉はどうしても色合いが悪かったり、泳いでいると若干暗いイメージがあります。反対にツヤ(光沢)は出にくいのですが、色彩において最高のコントラストを奏でる錦鯉も最高の質を持っていると言えると思います。

白地の質について

白地の質についてですが、白地は基本的には白い方が良質と考えても間違いはないのですが、本物のプロの目利きとなると白さだけでは判断しません。ツヤ(光沢)は白地にも載りますが、かなり目が利く人でないと見ることが非常に難しいと思います。見立ての基本は紅のツヤとほぼ同様ですが、視覚的に光沢を感じる度合いは非常に低いので超一流の鯉師か超一流の愛好家を目指す人以外はあまり考えない方が良いかもしれません。

墨(黒模様)の質について

墨の質については、紅や白地と同様に大切(昭和三色の場合特に重要)ですが、個人的には紅と白地の後に考えても良いと思っています。

その理由についてですが、墨はある意味特殊です。p御三家の中で墨が出るのは大正三色と昭和三色になりますが、墨のつき方や墨の質なども異なります。大正三色と昭和三色の墨は水温による溶存酸素濃度や水質などにも影響されますので、墨質に関しては紅や白地の質を見て判断しいた方が無難です。

特に昭和三色は墨が環境や鯉の状態、生育状態でかなり変化をしますので、たとえ見立てた時にナベ墨でも紅・白地とも良質ならば良くなる可能性が高いと思います。

立て鯉の場合、墨が表に出ていないことも多く、見立てた時点での墨の質よりも墨がどのような形で出るのかを予想できるようにしたほうがいいでしょう。

墨際が散れているような墨よりも、やはり纏まっていて墨際のよさそうな影があった方が墨の出方は良いのですが、大きくなる系統になると、綺麗に纏まった墨付を持っている個体は少なく、なかなか難しい面もあります。

また、墨質や墨付きなどは親から受け継がれる遺伝的な要素が大きいですpので親の墨付や生産年度の違う兄弟などの墨付の傾向を見たほうがいいと思います。

関連動画


出所:https://www.youtube.com/watch?v=XzCbCXVf6bU

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