錦鯉 (en:Koi) は、普通の鯉 (Cyprinus carpio)を観賞用に養殖した変種です。中国の西晋時代(4世紀)の書に、さまざまな色の鯉について言及されていますが、錦鯉を育てることは19世紀の新潟県で始まったと一般的に考えられています。
田で働く農民が、一部の鯉が他のものより明るい色をしているのに気づき、それを捕まえて育てたとされます。(通常であれば他よりも明るい色は鳥やその他の捕食者に見つかりやすいため、その魚は生存しにくくなります。)
それ以降養殖は進み、20世紀までには数多くの模様が開発されました。もっとも顕著なものは赤と白の「紅白」と呼ばれるものです。
1914年の東京博覧会に出品されるまでは、開発の程度が世に知られることはありませんでした。この東京博覧会から、錦鯉への関心は日本中で爆発的に広まりました。
さらに、錦鯉を飼う娯楽はプラスチック袋の発明以降世界に広まり、飛行機や船の技術の進歩により、錦鯉の輸出は速く安全なものとなりました。
これらの要因により、錦鯉を低い損耗率で、世界中へ輸出できるようになりました。錦鯉は今や、ほとんどのペットショップで広く売られており、専門のディーラーを通せば特に高い品質のものを買うこともできます。
なお、以後新潟県では錦鯉の養殖が国内でも有数に盛んになりますが、2004年の新潟県中越地震により、旧山古志村を始め、一時壊滅的な被害を受けています。また、コイヘルペスウイルスにより廃業になった業者もいます。