体型が良いということは、どういうことなのでしょうか?
まず錦鯉で大切なのは、その鯉が大きく育ち、美しくなることです。大きくなるには、体型が大きく影響します。
※このページでは大きする立て鯉を前提としてお話させていただきます。
体型=骨格とまでは言えませんが、骨格からくるスタイルは親から受け継がれ易いので、優良な系統ほど骨格・体型の良い錦鯉が多く排出されています。
錦鯉は親から骨格を受け継ぎ易いといっても、その個体によって骨格は異なります。まして、別の系統や種類であれば実に様々です。その個体の系統と骨格を「読み取れれば」将来どういう体型になるのか予想をつけることがある程度できるようになります。目利きであればサイズにもよりますが、2・3歳でその判断ができます。かなり正確な予想ができるのは、サイズにもよりますが、3歳から4歳位でできるようです。
現在は早期成長を良しとしている傾向にありますので、2歳で60cmなどは珍しくなくなってきました。早期に立て鯉としての総合的な判断ができますので、見立ての正確な生産者などでは効率良く優良鯉の生産が可能になっているようです。2歳で30・40cmよりも2歳で50~60cm以上の方が買い手側も魅力的に感じていることも早期育成に拍車をかけているようです。
※生産者の中には早期成長を良しと考えていない方も多数おられます。
立て鯉の見方(体型の悪い鯉)
体型の悪い鯉とは?
体型の悪い鯉はどのように判断したら良いのでしょうか?
ここでは実際に錦鯉を目の前にしている訳ではありませんので基本的な内容をご説明させていただきたいと思います。
体型の悪い錦鯉の特徴(奇形は除く)
- 腹下が膨らんでいる(ポチャポチャ柔らかいお腹)
- 胸っぱり(手鰭の下辺りが張り、頭から胸までが詰まっている感じ)
- 頭が細い(三角頭 ※一概に大きくならないとは言えないが、見栄えもあまり良くない)
- 尾筒が細い(特に肛門から後ろ側が急に細くなっている鯉は要注意です。)
- 体高がない(体の高さがない鯉は大きくなってからボリュームがつきません。)
奇形の有無は気を付けて下さい。
※よくある奇形の例
- 頭を振っている。(頭部が微妙に曲がっている場合、気が付かない場合があります。気になる場合は鯉をひっくり返して見ると分かり易い場合があります。※暴れないように気をつけて下さい。)
- 口元の曲がり(錦鯉の口元は気が付きにくいので、気になる場合はやはりひっくり返して見ると分かり易い場合があります。
- 鰓蓋の奇形(鰓蓋が凹んでいる。または左右非対称になっているなど。)
- 髭の有無(錦鯉は髭が4本あります。長い髭が2本、短い髭が2本です。気をつけましょう。)
- 腹鰭の奇形・有無(腹下はなかなか気が付きにくいですので気をつけて下さい。腹を撫でてみるなど。)
- 手鰭の奇形(手鰭は「つばめ(つばめの翼のように途中から鋭角に曲がっている状態)」になっていないか?手鰭の親骨の先は均等か?左右均等で異常がかいかをチェックします。
- 体のラインの歪み、曲がり(特にメスは大きな卵巣がありますので、腫瘍などができると体型が崩れてしまいます。)
- 尾付け部の肉付き(尾びれとの境目部分の肉付きに左右非対称の場合があります。)
- 尾鰭の奇形(尾鰭の親骨は真っ直ぐで折れていないか?尾鰭の上部の下部は正常な状態であるかなど。)
立て鯉の見方(体型の良い鯉)
それでは体型の良い鯉について基本的な部分をご説明させていただきます。体型の良い鯉はまずバランスが良く、見ていて飽きがきません。
ただ、あまりに体型を気にしすぎると他の良い部分を見失うことになりますので、全体的なバランスを見れるようにすることが大切です。欠点ばかりを気にする人は結局手に品質の高い錦鯉を手に入れることが難<しくなりますので注意して下さい。
体型の良い錦鯉の特徴
- 頭が大きい。(両目までの幅があり、頭が長いこと。)
※茶鯉などは頭が小さくでも大変大きくなりますので、あまり個々の部分に固執しないようにして下さい。 - 尾筒が太い。
・胸っぱりの感じがしない。
・スラリとしたスタイルをしている(詰まっている感じがしない)
・体高がある。(背骨に張りがあり、体高があるとボリュームが付き易い。) - ブリッジ(頭から背鰭まで)が長く背骨がしっかりと張っている。腹が硬く、ラインが綺麗であること。(腹が柔らかいと体型が崩れ易い。メタボチックなラインは注意が必要です。)
- 上記内容を総合的に見た時にバランスが良い鯉。※どんな事にでも当てはまりますが、何よりもバランスの良さが一番大切です。