錦鯉に関する専門用語集になります。錦鯉の業界用語(特に新潟での言い方)なども掲載しています。掲載は随時追加していきます。追加して欲しい錦鯉用語などがありましたらお気軽にご連絡をお願い致します。
藍衣(あいごろも)
紅白からの改良種類となり、緋盤の鱗の先端部分が半月状に藍色・または黒色に染まり、網目状に模様を形成する種類。藍色・または黒色は頭部以外の緋盤のみに現れるものが良しとされています。
藍墨(あいずみ)
藍衣の墨のことで、衣の緋盤上に半月状に現れます。黒色がチンダル現象により若干青みがかった藍色をしています。
藍緋(あいひ)
秋翠の作出当初の呼び名。
愛鱗会(あいりんかい)
→愛鱗会ページ
青地
白地などの地体に沈んでいる墨がある部分を指します。体表(鱗の表面)にまで墨が浮き出てきていない部分となり、チンダル現象により若干青味かかって見えます。
青墨(あおずみ)
大正三色や昭和三色などで最も良いとされている黒色で、ナス紺墨とも呼ばれています。漆黒の漆墨とは異なり、若干青みがかった大変美しい黒色をしています。
アオミドロ(あおみどろ)
緑藻の一種で、綱ホシミドロ目に属する藻類アオミドロ属を指します。アオミドロのは淡水の養分のある浅い池であれば真っ先に発生します。大量に発生すると、池底の藻体から死んだものが腐敗が起こり、汚泥状態を起こします。また、錦鯉の稚魚飼育などでは小さな稚魚がアオミドロにからまって死んでしまうことが多々ありますので注意が必要です。
赤巾着(あかきんちゃく)
上半身が緋で覆われていて、下半身に緋がないものを差します。
赤三色(あかさんけ)
大正三色の模様において、白地が少なく緋盤が多いものを差します。赤三色は体全体に白間が少ないため、模様的に重く地味な印象があるため、一般的には好まれません。しかし、緋質の良いタイプほど大柄が多く、赤三色に近い模様をしている傾向にあります。
赤頭巾(あかずきん)
頭部全体が緋で覆われているもの。体の模様とのバンラス次第では面白いこともありますが、観賞価値としては低く見られますので、品評会などではほとんど見かけません。
赤子・赤仔(あかこ)
(あかっこ)とも言います。御三家の稚魚のなかで、紅白・大正三色の稚魚(毛仔)は赤子(黄色味のある朱系の色合いを持つ稚魚)で産まれてきます。昭和三色の稚魚は赤子と黒子の2つのタイプで産まれますが、赤子は昭和三色にはなりませんので、黒子のみを拾う選別作業を必要とします。
赤羽白(あかはじろ)
赤無地の胸鰭・手鰭・尾鰭の先が白く抜けている錦鯉を指します。赤別甲(あかべっこう) 大正三色の生産より副産物として残される種類で、赤無地に大正三色の墨が入る種類です。
赤棒(あかぼう)
体全体が緋色で覆われている鯉で、素赤とも呼ばれます。一部例外を除いて一般的に錦鯉としての観賞価値がなく、選別で外されてしまいます。
赤松葉(あかまつば)
業界では赤松の略称で呼ばれ、良質の赤松葉は大変高価で取り引きされています。浅黄の地体が赤のタイプ(緋浅黄)に似ているが、別の種類になります。赤色や黒色が濃くはっきりとしたタイプが良いとされています。
赤水(あかみず)
地下水に鉄分が含まれている場合、塩素によって酸化され赤水となります。地下水などに溶存酸素が少ない場合、地下水に生息する鉄バクテリアが空気に触れると酸化され、塩素などの影響で赤水になります。錦鯉の飼育にはあまり適さないとされていますので、あまりに鉄分が多い場合は鉄分の除去をゼオライトなどの吸着濾材、爆気・除鉄装置などを利用する必要があります。
赤無地(あかむじ)
赤棒と同じく、体全体が緋色の淡色で覆われている錦鯉です。緋質が良く、観賞価値の高いものは紅鯉として売買されますが、通常は選別段階で外されます。赤目(あかめ) 一般的にアルビノ(色素の形成ができない個体)のことを言います。黄鯉・アルビノの白無地に目の赤いものが表れます。
秋揚げ(あきあげ)
春、立て鯉を野池に放し、夏内に大きく育てた錦鯉を秋に野池から揚げる作業のこと。
アク(あく)
新しく作ったコンクリート池などから出る有害物質で、アク抜きをしないまま錦鯉を入れると死んでしまいます。
アク抜き(あくぬき)
新しく作ったコンクリート池からでる有害物質を取り除く作業です。1ヶ月以上水を張ってアク抜きをする方法や、アク抜き用の薬品を使用する方法、コンクリート池用の塗料を使用する方法があります。
明け〇(あけ〇)
錦鯉の年齢を表す呼び方の一つですが、時期が限られています。例として2008年に産まれた当才は2009年元旦から立て鯉池に放される時までの期間は明け2才と呼ばれます。
顎(あご)
口先からエラ蓋までの下側(裏側)を言います。
浅黄(あさぎ)
→浅黄のページ
浅黄三色(あさぎさんけ)
浅黄に大正三色タイプの墨を有する鯉。変わりものに属します。
亜硝酸(あしょうさん)
土壌や水中などに存在する場合はイオンの形になりますので錦鯉関係では亜硝酸イオンを差します。濾過機能が十分に機能していないと窒素循環(硝化サイクル)が完結せず、錦鯉にとって有害物質である亜硝酸イオンが飼育池に蓄積されてしまいます。
預かり鯉(あずかりこい)
立て鯉をより大きく、美しくするために錦鯉業者に飼育を委託した鯉のこと。基本的に春から秋にかけて錦鯉業者の野池に預けます。飼育環境や飼育技術には業者により大きな差がありますので、優れた錦鯉を預ける場合は預ける業者選びも慎重にしましょう。※錦鯉業者により錦鯉1尾あたりの預かり代金が異なります。
アスタキサンチン(あすたきさんちん)
主にエビやカニなどの甲殻類に含まれる赤色のカロチン色素になります。御三家(紅白・大正三色・昭和三色)などの緋盤を有する錦鯉の色揚げ飼料に利用されていますが、現在では主にスピリルナ等に含まれるゼアキサンチンが主流となっています。ゼアキサンチンは吸収効率も良く、錦鯉の体内でゼアキサンチンからアスタキサンチンに転換されますので美しい緋色の色揚げ効果が期待できます。
頭(あたま)
錦鯉の頭部を差します。御三家において「頭が軽い」・「頭が重い」などと使われますが、「頭が軽い」とは頭部の緋盤や墨が少なく、白地が多い状態となり、「頭が重い」とは頭部に緋盤が多く、白地が少ない状態を言います。御三家以外でも模様もの・無地であっても頭部は錦鯉の観賞において大変重要なポイントになります。
頭の出(あたまので)
「頭の入り」とも言います。頭部での模様の始まりの位置や形などを言う場合使用します。「頭の出が良い。」「頭の出が軽い」「頭の出が面白い」「頭の出が悪い」「頭の出が重い」など。
厚飼い(あつがい)
「密飼い」とも言います。野池や飼育池・コンクリート池などの飼育で、水量に対して飼育する錦鯉の数が多い場合に使用されます。
厚皮(あつがわ)
鱗を含めた表皮に厚みを感じる場合に使用されます。大型系統の錦鯉に多く、筋肉質で覆鱗の出る系統に多いようです。
圧力濾過(あつりょくろか)
強制濾過のことです。強制濾過器のなどの機械を利用して錦鯉の飼育水を濾過し、糞や食べカス・その他の不純物を効果的に除去しますので、池水の状態を良好に保ち易くします。現在では強制濾過と生物濾過の両方の長所を生かし、併用している業者や愛好家も多く、水質の安定性を大きく向上させることができるようです。「ニュー湧清水」や「松山マリン」が有名です。
後墨(あとずみ)
大正三色や昭和三色などの白地の中にまだ浮き出ていない墨陰があり、成長に伴い墨が後から出てくることを差します。
後縁(あとべり)
際(キワ)とも言います。緋盤や墨の後ろ際を言い、カミソリキワ・丸染めなどの特徴がある系統があります。
油墨(あぶらずみ)
漆墨のこと差します。油が塗ってあるような照りがある墨で、主に大正三色で使
用されます。
網(あみ)
→網目。
錦鯉を捕る網にも使われます。
網ギス(あみぎす)
網で仕切った生簀を差します。
網目(あみめ)
錦鯉で網目模様を有する種類の「網目」を差します。網目を有する種類では網目の美しさが重要なポイントとなります。
荒鱗(あらごけ)
ドイツ鯉特有の大きな鱗で、背骨の上に生えます。背鰭の部分は背鰭の両脇に2列で生えます。両脇腹にも一列づつ鱗が並んでいます。鱗の大きさ・並びが美しいものが良しとされています。粗ドイツ(あらどいつ) 「鎧ドイツ」とも言います。全身に無駄な鱗で覆われているものを差します。反対にドイツ鯉の中でも全く鱗のないものを「革鯉」と呼びます。
新水(あらみず)
新たに池に注水する汚れのない水を差します。水環境を考え、適度の量の新水を常時注水している錦鯉業者や愛好家も多い。
アルビノ(あるびの)
先天的にメラニンの生合成の関わる遺伝情報の欠損により、メラニン色素が欠乏する遺伝子疾患を伴うものを差します。黄鯉や一部の白無地の赤目を指します。
アンモニア(あんもにあ)
アンモニア性窒素を差します。水に溶けやすく、特有の刺激臭のある気体です。水に溶けた状態のアンモニアはアンモニウムといい、害は少ないようですが、PH(ペーハー)や温度が高いとアンモニウムは有害なアンモニアへと変化しやすくなるようです。アンモニアは糞尿よりもエラから排泄される方が数倍多く、血中のアンモニア濃度と育水のアンモニア濃度の浸透圧によって自然に水中に拡散される形になります。水中のアンモニア濃度が高いと、浸透圧による水中への拡散が妨げられることが考えられます。基本的に濾過機能が十分に機能している場合は生物処理などによってアンモニアが増えすぎることはありませんが、濾過機能が低い場合は急激にアンモニアや亜硝酸濃度がくなる場合がありますので注意して下さい。池底や濾過槽内に糞や食べかす、ヘドロなどが貯まらない様に気をつけ、曝気やエアレーションを十分に行なったほうが良いでしょう。
いお
→いよ
池移し(いけうつし)
春先に越冬生簀から野池などに錦鯉を移すこと。
池揚げ(いけあげ)
コンクリート池などの生簀に入れるために野池から錦鯉を取り上げる作業のこと。
生簀(いけす)
錦鯉を展示や販売、越冬・加温飼育や薬浴などに使用する池で、現在では主にコンクリートの池になります。
石垣鱗(いしがきうろこ) ドイツ鯉の重なり合った大きな鱗のこと。このような鱗があるものをアラドイツ、鎧ドイツといって嫌われてしまう。
EC濾材(いーしーろざい)
硬質ポリエチレン製の樹脂でできており、5・6センチの四角いものを数枚重ねて接着してある生物濾過用の濾材です。網濾材とも言われており、比重が水よりも若干軽く、水面ギリギリに浮きますが、ゴミなどが貯まってくると沈みはじめます。濾材が沈みはじめるころ簡単に洗浄します。粗い網状ですので、濾材の洗浄も簡単にできます。
一の鞍(いちのくら)
肩口より最初の緋盤で、緋の巻きの形が馬の鞍に似て、腹まで巻き込んでいるものを差します。
一枚張り(いちまいばり)
光りものの頭が、まるで金属の板のように美しく光っていることの形容。
市松(いちまつ)
→市松模様
市松模様(いちまつもよう)
白と黒(墨や緋)が左右交互に並び模様を形成していること。が主に昭和三色や写りものに良く使われます。
1本預かり(いっぽんあずかり)
立て鯉をより大きく、美しくするために錦鯉業者に飼育を委託した鯉のことで、錦鯉1尾に対して預かり代金がかかることから1本預かりといいます。
1本買い(いっぽんがい)
主に販売業者が錦鯉の生産者から1本1本価格を決めながら買うこと。
1本緋(いっぽっぴ)
いっぽんひとも言います。 段のない模様で、頭から尾止めまで緋盤が単調に1本で繋がっていること。
稲妻模様(いなずまもよう)
緋盤が頭から始まり、背中から尾止めまでを稲妻模様を描いていること。
いよ
新潟の方言で鯉(魚)のこと。池揚げ(いけあげ) 立て鯉等を池から取り上げる作業で、一般的に秋に行なわれます。生産者や愛好家の方達にとって最もときめく作業でもあります。
色合い(いろあい)
紅(緋)の明度・彩度・色彩を言います。色合いがいい・色合いが暗いなどと使います。
色味(いろあじ)
類似語→色合い 色味が違うなど。
色揚げ(いろあげ)
→色揚げ飼料
色揚げ飼料(いろあげ飼料)
錦鯉の紅(緋盤)の色をより赤く美しくするための飼料を差します。現在の主流はスピリルナなどに含まれるゼアキサンチン・オキアミなどの甲殻類に含まれるアスタキサンチンなどを利用した飼料が多い。墨や白地には明確な色揚げ飼料はなく、あくまで緋盤を美しくするためのものです。あまり与えすぎると白地が黄色っぽくなったり、緋盤の質によっては見た目に美しくないようなきつい赤色になるケースがあります。大体2週間以上与えるとだんだん緋盤にアスタキサンチンが蓄積されてきます。水温が低くなるとだんだんと赤色に発色します。
色鯉(いろごい)
現在の錦鯉になる以前、真鯉以外の色の付いた鯉を色鯉、中でも綺麗な赤のある鯉を緋鯉と呼んでいました。
色艶(いろつや)
錦鯉の色合いやツヤ・照りを差します。
色斑(いろむら)
主に緋の色にむらがあること。
員数(いんずう)
御三家で言えば体型・模様・質の3拍子が揃っていること。良い鯉の条件が揃ったことを差します。
咽頭歯(いんとうし)
錦鯉の口には歯がないため、下咽頭骨にある骨(咽頭歯、臼歯のような形)が歯の役割をしています。
ウォータークリーナー(うぉーたーくりーなー)
庭池用の簡易濾過装置です。基本的に生物濾過や強制濾過などの機能はありませんが、池水の巡回・曝気・ゴミ取りなどの機能を有し、水の流れる音や和風な外観は、庭池の景観を高めます。
浮き餌(うきえ)
飼料を発泡剤のように空気を入れ、水に浮くように加工された飼料です。沈下性に比べ、栄養価は若干劣るが、錦鯉の健康状態の管理や餌の量の調節が行いやすい。
浮き草(うきくさ・うきぐさ)
アオウキクサのことで、錦鯉生産者にとってはかなりの厄介者です。春から秋まで野池などで繁殖しだすと、とんでもない勢いで増え続け、放っておくと池全体を多い尽くしてしまいます。
浮きコン(うきこん)
現在では主に競売などに利用されている塩化ビニール性のケースになります。水に入れると上部だけが浮き、ケースごと錦鯉を水の中で移動できる利点があります。
浮き白(うきしろ)
白地が浮き上がったように見えるほど美しいこと。
浮き袋(うきぶくろ)
魚類にとって浮き袋は正常に泳ぐための重要な器官で、上下に移動する際に浮き袋の中のガスの量を調節することでコントロールしています。
浮き糞(うきふん)
水面に浮いてくるゼラチン状の糞のことで、餌の与えすぎや餌に含まれる成分などにより、消化不良を起こした場合に見られます。
薄飼い(うすがい)
錦鯉は1尾に対し、生育する池などの水量が多いほうがより良い成長をします。錦鯉の種類によっては稚魚の育成などでも薄飼いが良いとしている生産者もあります。特に立て鯉においては、大型を目指している生産者や業者・愛好家も薄飼いを念頭に置いた飼育を行なっています。
薄皮(うすかわ)
鱗を含めた表皮が薄く見えることを指します。薄皮の錦鯉は色合いの良い鯉は多いが、大型になりにくい傾向があります。※系統によっては薄皮でも大型系統はあります。
団扇(うちわ)
胸鰭・手鰭のことを差します。
写り(うつり)
主に白写りを指しますが、黄写り・緋写りも同様です。
写り墨(うつりずみ)
昭和三色・白写りなどの写り系の墨を指します。
漆墨(うるしずみ)
錦鯉の墨において大変上質な墨(漆黒)を指します。
上墨(うわずみ)
鱗の表面に薄く墨が被っているだけに見える墨を差します。墨質が悪い傾向にありますが、種類や系統により、立てると良質な墨に変化をする場合もあります。
上水(うわみず)
池や泉水などの上部の水を指します。水槽や泉水などでは浮き餌の食べ残しやゴミなどが水面に浮いてくるので、オーバーフローで排水します。
エアー
空気のこと。
エアーコンプレッサー
→エアーポンプ・ブロワ
エアーストーン
池や水槽の飼育水の溶存酸素量を高める為に使用する多孔質の石で、均一で細かい泡が出るように作られています。
エアーチューブ
水中に空気を送るためにエアーストーンとエアーポンプをつなぐチューブのこと。
エアーポンプ・ブロワ
飼育水に空気を送り込む装置で、チューブとエアーストーンなどを付ける事で効率的に溶存酸素量を増やすことができます。
エアレーション
溶存酸素量を高める為に、エアーポンプなどの器材を使用して水中に空気を送り込むことを指します。
SS
水のにごりの原因となる物質で、肉眼で識別できるサイズからコロイド状の小さなサイズまでの有機物の総称です。
SVC
コイ春ウイルス血症(spring viremia of carp)のことを指します。Rhabdovirus carpio(ラブドウイルス・カルピオ)により引き起こされるウイルス性疾病です。
越冬(えっとう)
冬を越すこと。
越冬生簀(えっとういけす)
寒さや雪などで越冬率を高めるための池・生簀を指します。水源の温度が高い場合は掛け流しによりそのまま越冬生簀に利用する場合もあります。安全性や管理の面から、現在では多くの生産者や業者・愛好家の方はボイラーなどの設置により飼育水の暖房を行い、越冬させる方法をとっています。
餌止め(えどめ)
給餌を止めること。病気の治療のための消毒で、生簀などに薬剤を投与する前や輸送などの前には必ず行ないます。(大体3日ほど)
FRP(エフアールピー)
Fiber Reinforced Plasticsの頭文字をとって、Fiber=繊維(F)、Reinforced=強化された(R)、 Plastics=プラスチック(P)のことを指します。耐候性、耐熱性、耐薬品性、断熱性に優れ、軽量で大変強度が高いことから、飼育池や水槽・濾過槽などに使用されています。
鰓(えら)
主に魚類の呼吸器官で体内に酸素を取り込み、二酸化炭素を排出します。
呼吸以外にも体内で生成されたアンモニアなどを排泄する重要な役目もあります。
鰓蓋(えらぶた)
左右の鰓を覆う蓋状のもので、口と鰓蓋を交互に開くことでえらの中を通過する水の流れを調節しています。
塩水浴(えんすいよく)
錦鯉を塩分濃度が0.3~0.7%(水1トンに対し塩5kg~7kg※通常は0.5%)の塩水で薬浴することを指します。魚病などで鰓からの排泄機能が低下している時やストレスがかかる場合、またはトリコディナなどの原虫の駆虫などにも行ないます。他の薬品と混合する場合もありますが、混ぜると大変危険な場合がありますので錦鯉業者などへ相談してみて下さい。
塩素
酸化力を持つ形で大変強い殺菌力があります。池や錦鯉資材などの消毒に使用しますが、残留塩素があると錦鯉にも致命的なので、塩素を取り除く処理(水の汲み置きやハイポを使用する等)が必要になります。
塩素障害(えんそしょうがい)
飼育水の中に残留塩素が0.2ppm以上ある場合、条件によっては異常遊泳の後、死亡するケースがあります。鰓に大きなダメージを与えるだけでなく、血中のヘモグロビンと塩素が結合してしまうことによって、呼吸困難となって死亡してしまいます。
追いガナ(おいがな)
錦鯉の交配を行なう際、メインのオスの体力温存のために元気の良いオスをメスに追わせます。人工採卵の場合、メインのオスはほとんど追わせない場合もあります。
追星(おいぼし)
オスは精嚢が発達し、白子(精子)を出せる時期になると温度や周りの環境などによって手鰭(胸鰭)などの付け根付近に小さなプツプツとした突起が現れます。錦鯉のオスは当才でも白子(精子)を出す時期がありますので、その時期や温度・環境を知っている生産者や流通業者は追星を見たり、白子(精子)の有無を見て雌雄の判別を行なう場合があります。
黄金(おうごん)
体全体を金色で覆われている錦鯉のこと。金粉を塗りこんだような輝きがあり、海外でも人気があります。外見とは裏腹に、無地もののせいか、意外に安価な種類です。
大鱗(おおごけ)
ドイツ鯉は背骨のラインとわき腹に左右一列づつ大きな鱗が並んでいます。特に背骨に沿った鱗は大きく、大鱗と呼ばれています。
大墨(おおずみ)
昭和三色や大正三色などで、墨が大きく纏まっていることを指します。
大模様(おおもよう)
錦鯉の模様を持つ種類で、主となる模様(緋盤)のことを指します。模様は好き好きですが、大模様は迫力があり、大型になると白地とのバランスも良くなる場合があります。
晩生(おくて)
晩成型の錦鯉を指します。大型の系統に多く見られるタイプで、当才や2才ではほとんど誰にも目を向けられないでいるが、3・4才になるとグッと良くなりはじめ、成長が止まってくるサイズになるころに華を咲かせるような錦鯉を指します。
押し出し(おしだし)
頭部の模様の入り具合。目と目を結ぶ線の、やや口先に近いところから模様が始まれば、押し出しが良いといい、口先にごく近いところや後ろから模様が始まるものを押し出しが悪いといいまするしんし、これは体部の模様とのバランスで見るべきで、それを補うものがあれば押し出しの良否は問題としません。また、紅白や大正三色の場合であって写り系はこの限りではないです。
落ち葉(おちば)
→落ち葉しぐれ
落ち葉しぐれ(おちばしぐれ)
地体が薄い紫で枯れ葉色の斑紋のあるものです。
落ちる(おちる)
飼育中の錦鯉が死亡すること。
尾付け(おづけ)
尾鰭の付け根部分を指します。
尾筒(おづつ)
大体、尾付けから肛門くらいまでを指しますが、特に尾付近辺の太さや肉付の表現に使用します。
尾止め(おどめ)
主に斑紋のある錦鯉において、尾付け部分の模様の状態を指します。尾止めがいい→尾付けに斑紋(緋盤)が付いていない状態で尾付けから斑紋の間に白地をみせている状態を指します。尾止めが悪い→尾付けに斑紋(緋盤)が付いているなど、尾付けから斑紋の間に白地を見せていない状態を指します。
お伴(おとも)
高価な錦鯉を購入した人にサービスとして付ける錦鯉。
尾鰭(おびれ)
尾端にある鰭のことを指します。
重い(おもい)
「模様が重い」などと表現され、斑紋が多く、白地が少ない場合に使用されます。
親(おや)
→親鯉
親鯉(おやごい)
より良い錦鯉の生産のために産卵・交配させる錦鯉で、メス親・オス親がいます。系統や模様の出方、質の表れ方、血縁などを考えて親として残します。
親骨(おやぼね)
主に手鰭の骨(鰭を支える最も太い)を指します。
オレンジ黄金(おれんじおうごん)
光り無地の一種で、全身がオレンジ色に輝く黄金系の種類です。オレンジはりわけ プラチナ台にオレンジ色の光り模様を描いたものです。